甲状腺検診について

新聞の折込で入ってきた甲状腺検診の案内。
どうやら某NPO法人主催で高萩市でも行うと。

あんまりマイナスなことを言いたくはないけど、これは皆様の生活を守ることなので触れようかなと…。

検診によって、甲状腺の異常、特に早期の甲状腺癌の発見の可能性もあり、摘出をされた方も多くいると聞きます。

しかし、甲状腺癌は悪性の場合が少なく、自覚症状の無い段階で癌が発見されてもやることはほとんどありません。
一方で、癌と言われた時の心理的なダメージと万が一摘出してしまった場合には身体に大きなダメージを残します。
とりあえず自己判断・責任がとれる大人は自由ですが、親が子供に検査を受けさせるというのはまず推奨されません。

また、福島第一原発周辺から東北・関東圏内で行われることの多いこの検査、
放射線を浴びると癌になりやすいというフレコミから始まりましたが、
福島・東北・関東・全国等どの地域を比較しても甲状腺癌の割合に有意な差はないことから原発の放射線に関係はありませんし、
甲状腺癌の早期発見により救われた命があるということさえ示されておりません。
もちろん診断することを否定はしません、全ては個人の自由ですのでこの活動を止めはしません。

今回、高萩で行う方々は善意かもしれませんが、【放射能および原発は危険】というアピールのためだけに
この甲状腺検診を煽る団体が後を絶ちません(だいたい処理水を汚染水という人達)。
そもそも原発の事故で直接被害にあった方はほとんどおらず、誤った情報が原因で心身に後遺症を残した方がほとんどです。本当に恐ろしいのは物より人の噂…

「知らない」こと以上に「偽の情報」による被害・弊害がこの世の中には蔓延している。

TV・新聞・SNSを中心とした「情報災害」及び正確な情報の取得に関して、来年は取り上げていきたいなと思ってます。

「私の言っていることは正しいから信じろ」という人は信用できません。
「私の言っていることも疑え、事実を精査し確認しろ」というのが人として正しいあり方だと思っています。

安全より安心、科学よりも人の気持ちという政治家も多いですが、
科学的根拠のない議論では多くの人を救えません。
人の気持ちを大事にするのは当たり前ですが、それで科学的根拠をひっくり返しては多くの命が失われるので心を鬼にしてでも「安心より安全、人の気持ち以上に科学」といえなくてはいけないと思います。

以前は高萩市でも検診に対する助成をしていたみたいですが、私が当時も高萩にいたら行政が協力するのは全力で否定していたでしょう(笑

また長々としてしまいましたが、心に少しでも留まれば幸いです。

#高萩 #福島 #東北 #震災 #原発 #福祉 #情報災害 #明るい話9割にしたい

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