日立市主催の自伐型林業フォーラムに参加させて頂きました

本日は日立市主催の自伐型林業フォーラムに参加させて頂きました。

久しぶり?の長文ですがよければお付き合いをm(__)m

昨年の線状降水帯において日立市が何故あそこまでの被害を受けたのか…
その答えの1つに林業がありました。
国の方針・県の方針による林業が命を守るもの・地域を発展させるものではなかった。

総合的な山作りの計画もなくただ重機を入れ、刈り続けてきた国の方針による林業の弊害が、土砂崩れという形でまちを襲いました。

ある村では、200近くあった水害の94%は林業起因のものだったそうです。

また、経済的にも従来の林業では赤字を税金で補填しているのが現状です。

漁業にも言えることですが、まさしく「低質多動」の状態。

漁業では、昔は若い海産物はとらず、肥えたものだけをとることで実働時間が短く、かつ質が高いので高収入、今の北欧の漁業の基礎となるほど優秀でした。それが天下り官僚の組合参入とそれに伴う規制・補助金により、だんだんと若い海産物が乱獲されようになり、実働だけ多く質の低い海産物しかとれないので単価が上がらず延々と苦しむというのが今の日本の漁業です(見直しはされて来ていますが)。

今日の林業のお話でも、天下り云々はわかりませんが似たものを感じました。若いうちの大量伐採、質が低いまま育ち切ることのないサイクルが延々と続き先がみえなくなる。まだまだ大きな国・県での方向転換は見られませんが、だからこそ各自治体の責務は大きいなと感じます。

自伐型林業とは、
刈り取る木を全体の2割程度に抑え半永久的な育林を行いながら間伐で繋いでいく手法だそうです。刈り取りを2割に抑えることで、刈り取り量よりも新規に生える木の量が上回るそうです。
時間がたてばたつほど質もあがり、経済的な見込みもあがり、現行林業のようにたった50年で1つのサイクルが終わるようなこともない、とのこと。

そこで得られる効果は、
「防災」「人口増」「経済発展」
木があることそのものが、水を遮り光を遮りさらに根が土を支えることで土砂崩れを防ぎ、
あるまちでは最大50人の新規就業者が増え、経済発展にも繋がっている(小範囲で質の高い手法により、参入の幅と利益がとりやすい)

防災に繋がるメカニズムも多岐にわたるのですが、とにかく人の命を守る山の作り方というのを学ばせて頂きました。
山の所有者と実際に山作りを行う新規参入者が、正しい知識の共有の元にマッチングしていかなくてはいけないので長い道のりですが、だからこそ早急な対応を行政がしていかなくてはいけないと感じました。

日立市のこの取り組みは「茨城初」だそうです。
高萩市、県北・県そして、国にまで運動が広がり、命と経済が守られたらいいなと思います。

#自伐型林業 #高萩 #日立 #茨城